カマイタチの音と乾いた冬空
「先生」のことを特別に考えている人って、どれくらいいるんだろう。幼い頃の体験や固定観念なんかが、「ジントニック」が現してることとゴッチャになることって、往々にしてあるんじゃないかな。
ホームボタン

控え目に口笛を吹く先生と失くしたストラップ

旅に行きたくてどうしようもなかった土地、それは静岡の真鶴。
ここを知ったのは真鶴というタイトルの川上弘美さんの文庫本。
今でも、自分の幼い頭では、まだまだ深い感心はできない。
代わりに、出てくる真鶴岬の様子が大好きで、まだ見ぬ真鶴に行きたいと思っていた。
静岡県熱海市と、神奈川県との真ん中にあるここ。
突き出た部分が真鶴岬。
岬の少し先、海から頭を出しているのは、三ツ石という岩が3つ。
真ん中の岩の上には鳥居があって、潮が引くと歩いて渡れる。
願いが叶い、現実のこの光景を見ることができた。
私のカメラのメモリーはここの風景写真がたくさん。
宿のおじさんに真鶴が好きだと話すと喜んでくれた。

風の無い大安の夜明けは読書を
本日の体育はポートボールだった。
少年は、球技は得意ではないので、ふてくされて体操着を着ていた。
きっと今日は、球技の得意なケンイチ君が活躍するだろう。
きっと今日は、球技の得意なケンイチ君ばかり活躍するんだろう。
ということは、少年憧れのフーコちゃんは、ケンイチ君がヒーローになるところを見るなるのだろう。
少年はため息をつきながら、運動場へ出かけていった。
だけどフーコちゃんは、ケンイチ君じゃなくて、少年のことをチラチラ見てたことを、少年は気付かなかった。

風の無い大安の朝にひっそりと

昔、社員として多くの人に囲まれて属していた。
しかし、3年が経過すると、人とチームワークを組んで働くのが無理だと実感した。
縛られる時間が長く、チームを組んで行うので、仕方のない事だが、噂話が頻繁。
噂話を聞きたいと思えば世渡り上手になれるのかもしれない。
何を聞いても、放っておけば?としか思えない運命なのだ。
そして、作業が遅い人に合わせて進めるという努力ができない、早い人に合わせられない。
普通は、努力が足りない!と感じるだろうが、母にはそういう運命だと言われた。

怒ってお喋りする姉ちゃんと擦り切れたミサンガ
ちかこが、自宅のベランダで、ミニトマトを作っている。
実がなったらトマトソースを作るらしい。
育てているとは言うものの、まめに水をあげないし、ベランダにて煙草をふかすので、彼女のトマトの生活環境はぜんぜん良い環境ではない。
丸一日水分をあげてないと言う時の、ミニトマトの姿は、葉がだらりとしていて、なんとなくガッカリしている様子に激似だ。
可哀想になったので、水分を豊富にあげると、あくる日の明け方のトマトは陽気に復活していた。

涼しい火曜の夕暮れはひっそりと

季節の中で、雨の多い梅雨の時期がお気に入りだ。
部屋の中は湿度が上がり出かければ雨に濡れるけど。
それは、小さいときに、梅雨に見られるあじさいがきれいで、それからこの花が咲くのを楽しみに待っている。
九州長崎で知り合った、シーボルトとお瀧さんのアジサイデート秘話をご存じだろうか。
オランダ人に紛れ込んで日本へやってきた、医師のシーボルトが、アジサイを見ながら「お瀧さんと同じくらい美しい花だ」と言う。
雨に打たれながらひっそりと咲く紫陽花を見て何度も、お瀧さん、お瀧さんとつぶやいた。
それが訛ってしまいこの花は「おたくさ」という異名を呼ばれるようにもなったらしい。

騒がしく泳ぐ母さんと濡れたTシャツ
家の前でハンモックに寝そべり、気持ちよい風に吹かれるのを楽しむ、休日の夕方の事。
頭上には一番星が光り始めていた。少年は、うちのネコが「シャギャァッ!」という大きな声にビックリして、ハンモックから地面に落ちてしまった。
まじまじと観ると猫は蛇に相対し、尻尾まで立てて興奮しながらも牽制していた。
蛇はそう大きくはなく、毒ももっていない種類のようだったので、少年はそばに落ちていた棒を振って追っ払い、ネコを抱っこしてまたハンモックに横になった。少年は、ネコの頭を撫でながらお腹の上で寝かしつけ、風にゆれる自分の前髪の感触を楽しんだ。

一生懸命叫ぶ家族と僕

少年は夜中の三時に起きてしまった。
夏休みが始まって2週間くらい経った夏だった。
暑さと湿気で寝苦しく、深く眠れなかったようだ。
せんぷうきは部屋の空気をかき混ぜているだけで、ちっとも涼しくならない。

暑くて眠れないし、お腹も空いたので、少年は大好物のカレーを作ろうと思った。
冷蔵庫を開け、肉と野菜を切って、調理を始めた。
空が明るくなってきた頃、家中にとても美味しそうなカレーのいい匂いがしていた。

笑顔で走る母さんと僕
釣り仲間がここ最近道具を持って釣りに行ったらしいが、何匹しか釣れなかったらしい。
ザコがいっぱいで、フカセ釣りがしにくかったらしい。
けれど、外道だがイノコの40cm近くが釣れたらしいから、うらやましい。
昔、もらってさばいて食したがものすごくうまくって好みだった。
そんなのがいいのがあがったと知ってしまったら出かけたくなるが、すぐには行けないので今度だ。

どんよりした祝日の明け方はゆっくりと

今日は少年は、学校の給食当番だった。
マスクと帽子を着け、白い割烹着を着て、他の給食当番たちと、今日の給食を給食室に取りに向かった。
今日の主食は、お米じゃなくてパンだった。
バケツみたいに大きな蓋付きの鍋に入ったスープなんかも。
少年は、最も重い瓶入り牛乳だけは、男の子が運ぶべきだろう、と思っていた。
クラス皆の分だから38本ある。
だから自分が、バットに入った瓶入り牛乳を持ったけれど、同じ給食係のフーコちゃんが一緒に運んでくれた。
瓶入り牛乳は重いので女の子には持たせたくなかったけど、クラスでも一番かわいいと思うフーコちゃんと教室まで一緒に歩ける、と思った少年は、少しドキドキしながら、何も言わずに2人で牛乳を持つことにした。

勢いで叫ぶあいつと霧
南九州のお歳をめしたの人は、いつも、菊を墓所にあげているから、なので、花が一杯必要で、花農家もわんさかいる。
夜間、原付で走っていると、電照菊のライトがちょいちょい夜間、原付で走っていると、電照菊のライトがちょいちょい目にとびこむ。
人家の明かりはとても少ない農村だけど、菊の栽培光はすぐ目に触れる。
電照菊光は何かにつけ視認できても人の行き来は大変ちょっとで街灯の光もものすごくちょっとで、物騒なので、高校生など、JRの駅まで送り迎えしてもらっている学生ばかりだ。

▲ Page Top

Copyright (C) 2015 カマイタチの音と乾いた冬空 All Rights Reserved.